2018.06.28

プレシジョンベース

名前の由来

プレシジョンベース

バイオリンやチェロ等の弦楽器で正確な音程を出す(指板のどの部分を押さえるとどんな音程が出るか?)にはかなりの訓練が必要となります。1940年代、ベースギターはバイオリンやチェロと同様正確な音程を出すのは困難なウッドベースが主流だった為、高度な演奏技術が要求されていました。 

そうした中、1951年に世界初のエレクトリックベースとして、アメリカのフェンダー社より発売された「プレシジョンベース」は画期的でした。何故なら指板に金属のフレットを打ち込む事で従来のものより簡単に正確な音程を出すことが可能になったのです。この事がプレシジョン(日本語訳=正確な)ベースの名前の由来になったと言われています。
発売当時の「プレシジョンベース」のフォルムはテレキャスターを意識したものでしたが、1957年中旬以降発売となったものから現在のフォルムとなりました。

ロックを支え続ける銘器

プレシジョンベース

エレクトリックベースにおいて人気を2分しているのは今回取り上げた「プレシジョンベース」と「ジャズベース」です。多彩な音色を作れることからオールラウンドな音楽に対応できる「ジャスベース」に対してワンボリューム・ワントークというシンプルなスペックながら、そのパワフルで太い音が特徴の「プレシジョンベース」はまさにロックサウンド向きと言えるでしょう。

「プレジションベース」の愛用者としては、スティング、ジョン・ディーコン【QUEEN】、ジェームス・ジェファーソン、ドナルド・ダックダン等が有名です。

[人物写真] 1957年以前のプレシジョンベースを弾くスティング(Wikipediaより)

プレジションベースに使われている木材

エレキギターのネック材として代表的なものはメープル材・マカボニー材・エボニー材ですが、エレキギターと比べてスケールが長く、より高いテンションのかかるエレキベースのネック材として最も優れているメープル材です。
ネックには、指板とネックを1本の木から削り出す「ワンピースネック」とメープルネック材の上に別の指板(ローズウッド等)を貼り合わせるタイプのものがあります。

1951年に発売した初代のプレシジョンベースは「メープルワンピースネック」だけでしたが、1957年以降発売されたプレシジョンベースからは「貼り合わせタイプ(ローズウッド+メープル)」も選べるようになりました。
メープル材を指板に使った場合、高域特性に優れているのでシャープでクリアーなサウンドになります。又、メープル自体非常に硬質な木材なので他の指板材に比べ手入れが簡単です。使っていくうちに飴色がかってくるのでも多くの人を魅了している理由のひとつです。
ローズ指板は、音の立ちあがりが非常に緩やかで、暖かみのあるサウンドとなります。発売当初はブラジリアンローズウッド(ハカランダ)が使われていましたが、1991年にワシントン条約で規制がかかって以降、インディアンローズウッド等が使われています。

ボディー材としては、1950年後半からはアルダー材、1970年以降はアッシュ材が使われています。
木材による音質の変化は非常に重要で、1960年代中期以降に現在では稀少となった木材を手間隙かけた製造工程で作られたモデルは現在では非常な高価で取引されています。